
はじめに
インターンは学生にとって、社会人の世界に触れる貴重な機会です。
しかし一方で、社員からすると「数多くの学生と接する中で、誰が印象に残るか」という差がはっきりと出る場でもあります。
私は大手企業でインターン受け入れを担当した経験があり、そのときに 「記憶に残る学生」と「残らない学生」の違い を実感しました。
この記事では、その体験談をもとに、社員のリアルな視点を共有します。
インターン受け入れの裏側にある準備
人事から「あなたの部署でインターンを受け入れてほしい」と依頼が来ると、実際のスケジュール調整は現場社員である私の役割でした。
まずは上司からの指示を受け、部署内のメンバーに「学生と話す時間を確保してもらえませんか」とお願いするところから始まります。
その後、会議室予約、スケジュール登録、予定共有…と、受け入れ態勢を整えるまでに多くの段取りが必要です。
さらに、業務は流動的なので、会議や外出の予定が優先されることもあり、当日まで何度も調整が発生します。
直前で「予定変更になった」と言われれば、再度調整を行うのも私の役割でした。
学生からすると「時間ごとに社員の話を聞けるのは当たり前」に思えるかもしれませんが、その裏では受け入れ担当が細かく動いているのです。
学生から見えない「社員の苦労」
インターン生にとって印象に残りやすいのは、役職が高い社員や直接話をしてくれた人でしょう。
「今日はお話いただきありがとうございました」と感謝を伝える学生は多いです。
ただ、その時間を作るために裏で調整をしていた社員にまで気が回る学生は少ないものです。
スケジュールを組み、全体を支えた社員の存在がなければインターンは成り立ちません。
印象に残る学生の違いは「感謝の一言」
私がこれまで対応した中で強く印象に残っているのは、スケジュール調整を担った私に対して「調整してくださってありがとうございました」と一言添えてくれた学生です。
その一言があるだけで、
- 周囲に気を配れる人
- 人の努力を想像できる人
- 社会人としての礼儀を大切にできる人
という好印象につながります。
逆に、表面的に「偉い人」にだけお礼を言って終わる学生は、残念ながらほとんど記憶に残りません。
注意点:社員によって態度を変えない
もう一つ注意してほしいのが、社員によって態度を変えないことです。
特に男性インターンに気をつけていただきたい点は、男性社員には丁寧に対応する一方で、女性社員には「はい、はい」と雑に返事をしてしまう学生がいます。
本人に悪気がなくても、その態度は確実に女性社員に伝わります。
ここで忘れてはいけないのは、女性であれ男性であれ、インターンを受け入れているのは
就職活動を経て内定を得て入社した社員であるということです。
性別による違いはありません。
「心では差をつけていない」と思っていても、ふとした態度に出てしまえば、それはマイナスの評価につながります。
社員は、立場や性別に関わらず「誰にでも誠実に接する姿勢」を見ています。
社員が見ているインターン生チェックポイント
最後に、社員が特に見ているポイントを整理しました。
これを意識するだけで「普通の学生」から「記憶に残る学生」に変わります。
基本的な姿勢
- 挨拶ができているか
- メモを取りながら話を聞いているか
- 遅刻や無断欠席がないか
コミュニケーション
- 積極的に質問や意見を出しているか(分からないことは素直に分かりませんで大丈夫!)
- 他の学生や社員の話をしっかり聞いているか
- 相手によって態度を変えず、平等に接しているか
態度・振る舞い
- ネガティブな言葉や雑な態度が出ていないか
- 肘をつくなどしていないか(姿勢がいいだけで明るく自信がある印象になります)
- スマホや時計ばかり見ていないか
- 誰に対しても敬意をもって会話できているか
感謝の伝え方
- 話をしてくれた社員にきちんとお礼を伝えているか
- 裏でスケジュールを調整してくれた担当者にも一言感謝できているか
まとめ|インターンは「覚えてもらう場」
インターンで評価されるのはスキルや成果だけではありません。
「誰にどう感謝を伝えるか」、「誰にでも誠実に接するか」 という小さな行動が、社員の心に強く残ります。
インターンは一過性の体験ではなく、今後の就職活動や社会人生活につながる大切なステップです。
ぜひ、一つひとつの行動を意識して「また会いたい」と思われる存在を目指してください。
応援しております!
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